ゼミナール討論会を開催しました。
今回のテーマは「大学の教育において、教員が学修環境を乱す学生を、怒鳴って叱ることは、許されるのか?それとも許されないのか?」です。
「3年B組金八先生」の時代では、このテーマは議論の対象にすらならなかったかもしれません。
しかし、社会が過敏になった現代では、賛否が分かれる論題となっています。
みなさんはそれぞれ自分の考えを説明し、活発な議論を交わしました。
討論会の後、各自に主張の要旨を一言で簡潔にまとめてもらいました。
発言要旨 |
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賛成意見 |
(田中)学校内における秩序維持の観点から「怒鳴って叱る」行為は、教員の指導方法の1つとして自由を認められるべきであり、禁じる必要性はない。 |
(伊藤)今回の討論会を通じて、叱るという行為は諭すという行為の後に起こるものであり、諭し続けるというのも教員の忍耐力的に現実的ではない上、真面目な生徒達になぜ秩序を乱しているのに注意しないのかという不満が出るのであれば、授業の秩序を保つためにも見せしめとして一度叱ったあとに最終手段として成績を下げたり懲戒処分を行った方が効率的であるため、生徒への叱る行為は容認されるべきだと考えた。 |
(本吉)言葉で言い表せないことや時間がないときでも大声を出すことで伝えられることもあるから。 |
(杉崎)1人の学生の言動改善のために時間を使うことで本来行える授業時間が減少し、かえって周りの多数の生徒の授業の妨げとなり、周囲の授業環境の一時的改善のためにも許容されるべきである。 |
(横山)私は「怒鳴る」という行為は禁止されるべきでは無いと思う。それは、「怒鳴る」という行為が良くない行為だということは賛成派と同じですが、絶対的禁止にすべきでは無いということである。諭すという行為を経て、最終的に「怒鳴る」という行為は許されると考える。 |
(秋葉)大学生が優しく叱られても改心するとは思えないので1度喝を入れた方が今後のためになると思う。 |
(川角)学生の行動改善には怒鳴って叱ることは認めても良いと考える。 |
(大橋)悪いことをした人に対して一言ガツンと怒鳴って叱ることによって叱られることが嫌になりそういうことをしなくなるのではないか。 |
(長嶋)結構色んな意見が出るけど家庭の教育方法もあるから難しい問題だなと思った。 |
反対意見 |
(立川)子どもに対して怒鳴ることは、生徒は指導を簡潔的にできるためメリットはあると思うが、生徒の方は怒鳴ったことで、恐怖のあまり行動に制限がかかってしまい、精神的にもダメージを受けてしまう可能性がある。怒鳴ることは決してダメなことではないとは思うが、それでも生徒の気持ちを考えてみると、禁止されるべきなのではないかと考えた。 |
(渡辺)周囲への心理的な影響、学習環境の悪化、教員へのリスクから、怒鳴って叱ることは禁止されるべきである。 |
(中原)何がやってはいけないことか明確にして諭すように注意・叱る。その後、改めなかったら告し、さらに改善がなされなかった場合は減点・通報・指導などで懲戒処分すべき。当事者以外への萎縮効果・怒鳴られるからやらないなどの根本的な解決にならない・注意する側のイメージ低下など、怒鳴って注意・叱る方法には限界があるため、怒鳴らない方法をとるべき。 |
(半澤)怒鳴ると許される段階が見えてしまうため、禁止すべき。 |
(石川)怒鳴り叱ることは教師のリスクを考えると割な合わない。 |
(中村)怒鳴ることは少なからず教師の感情が優先されているため、伝えたいことが伝わらない。なので根本的な問題の理解には繋がっていない。よって具体的に問題の原因を冷静に生徒に伝えることが必要だと思う。 |
(川上)大学生で怒鳴られるようなことをしてる人は、親の気を引くためにそのような行動をとってる人が多いと考えたため、そのような人こそ怒鳴るのではなく向き合って話すべきだと考えた。 |
(関口)私は、大学の中で教授が学生に怒鳴って叱ることは許容されないべきだと考える。なぜなら、もし学生が教室でお喋りや居眠りをしていて注意する必要がある場面があったとしても、マイクを使えば普通の声量で注意しても学生の耳には届くと考えるからである。もし怒鳴って注意したとしたら、他の真面目に講義を受けている学生は驚いてしまい、うるさいと迷惑に感じると思う。 |