ゼミ討論会「日本社会は今もなお、男女差別はまだまだ存在している?男女平等になってきている?」

初めて2年生のゼミ生たちと一緒にゼミ討論会を開催しました。提示された複数のテーマから、皆さんは「今の日本社会において、男女差別はまだまだ存在している?男女平等になってきている?」という論題を選んで激しい討論を繰り広げました。

男女差別といえば、今まで女性側が差別されていることを念頭に、ほとんど女性の権利を如何に守るかの議論を中心に展開されてきていました。国際条約だけでなく、日本の国内法も(例えば、男女雇用機会均等法、男女共同参画社会基本法)、実質的に女性の権利を守ることを中心に置いた法制度が多いです。男女差別は、ジェンダーを巡る法学上の問題だけでなく、少子化や家族といった社会問題にも深く関わっています。

今回の討論は、今までの大人の視点というよりも、これからの日本社会を構成する若い大学生の視点から展開されていきました。女性側が依然として差別されているとして就業や育児制度上の問題が指摘された一方で、女性側が優遇され逆に男性側が差別されていることもあるから、男女差別は男性にも関わっているといった指摘もありました。とても興味深い討論でした。


ゼミ生たちの主張要旨

男女差別はまだまだ存在している 男女平等になってきている
(坂下)男女差別は現在も残っていると主張します。主にジェンダー分業の考えが社会に根強く残っている点からそう考えられます。 (小島)男女差別は存在しません。理由は男性女性にそれぞれの方が優れている能力があると考え、差別ではなく「適性」の問題であるからと考えたからです。
(窪田)国会議員の発言の数々に対し、根底意識には女性軽視の考えが残っていると考えるため、男女平等な社会ではないと判断します。 (小坂)就職や昇進に性別は関係ありません。
(山中)私は、男女差別はあると考えた。理由は、男女平等が叫ばれている時代であるにも関わらず、セクハラやマタハラが横行していると感じるからです。 (奥村)男性も育休取得が可能な制度になっているので男女差別と言えません。
(小倉)日本の政治を担う国会に女性議員が少ないことから男女平等とは言えないと思います。 (君塚)男女差別は戦前の家制度と現行法を比較した場合男女平等が強まってると感じたので差別が残ってるとは言えないと感じました。
(飯合)男性の育休取得率が女性よりも低く、その原因の一端がハラスメントによるものであるから差別は残っています。 (春口)実は男性も差別されています。

(小川)男女間の賃金において女性が少ない傾向にあるためです。  
2021年06月11日